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キャベツ [野菜の花]

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 洋食レストランでアルバイトをやったとき、毎日キャベツ3、4個分の千切りをやりました。サラダや付け合わせ用のキャベツです。おかげで、今でも千切りは上手です。さて、そのキャベツですが、「花なんて咲くの?」と思っている人も多いようです。もちろん、咲きます。キャベツを収穫する畑では見ることはできませんが、種採り用の畑や収穫し忘れた畑などで見ることができます。

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 新潟県の佐渡で取材をした帰り、港へ戻ろうと車を走らせていたとき、視界にふと黄色の花畑が目に入りました。戻って確かめてみると、菜の花が一面に咲き誇っているではありませんか。畑の端に「輸出用甘藍」と書かれた小さな立ち札。農作業をしていたおじさんに訊くと、キャベツの種採り用の畑だといいます。甘藍は、キャベツの和名でした。(現在はつくられていないようです)

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 日本に食用キャベツが伝わったのは明治時代。しかし、もともと涼しくて乾燥したヨーロッパで生まれたキャベツは、日本の気候風土に合わず、生産量はなかなか伸びませんでした。本格的な品種改良が始まったのは昭和の初め。日本中どこでも、季節を問わず、一年中栽培できるようにさまざまな品種が開発されてきました。現在、私たちが食べているキャベツは、細かく分けると100品種以上になるといいます。日本で生まれた新しい品種は、昭和20年代の後半以降、世界各地へ種が輸出されるようになりました。今、世界で栽培されている品種の6割は、日本でつくられたものだとか。

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 最初に見つけた畑の他にも、細い道を入っていくと、あちらこちらに淡い黄色に染まった畑がありました。この地域では昔から畑作が盛んで、地理的・気候的にも採種地として適しており、採種は大正時代からと歴史も長く、種苗会社や関係機関と連携を図りながら進められてきたそうです。キャベツはアブラナ科で、十字形の花をつけます。色はやや淡い青みがかった黄。キャベツの他にも、真っ白な花が咲く大根の畑もありました。これも種取り用なのでしょう。キャベツのようなアブラナ科の植物は交配しやすく、雑種が生まれやすいため、花粉が飛んでこないよう、佐渡などの離島で栽培されるのだそうです。

 以前、友人から「キャベツのハチミツ」をもらったことがありました。採集地は愛知県の渥美半島。おそらく、種採り用の畑で、たくさんの花を咲かせているのでしょう。機会があったら、訪れてみたいと思います。

撮影/'97.5.23

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