SSブログ

夏イチゴ [くだものの花]

<秋田県湯沢市>
夏イチゴ01.jpg 最近はさまざまなスイーツが登場し、目移りしてしまいますが、定番はやはり白い生クリームの上に真っ赤なイチゴが飾られたショートケーキ。イチゴって昔は春が旬だったけど、クリスマスを中心にしたケーキなどへの需要が増えたためか、最近は12月あたりから出まわります。当然、ハウス栽培が主流になりますが、そんな中で、夏に旬を迎える露地イチゴがあります。山形県との県境に位置する秋田県湯沢市秋ノ宮地区は、イチゴの露地栽培面積で全国一を誇る、夏イチゴの産地。ハウスと違って自然の天候に影響を受けるため、産地独特の味わいが生まれます。

 最初に訪ねたときは花の時期がそろそろ終わりという頃で、すでに収穫が始まっていました。このとき栽培されていた品種名は「WASA」。おもしろい名だなと思ったら、組合長の名「わさぶろう」から取ったものとか。家族総出でイチゴ摘みをしていた畑で、お母さんが教えてくれました。ここのイチゴは、東京や大阪方面へ出荷されているのだそうです。「どうぞ、食べてみてください」と、息子さんでしょうか、真っ赤に熟した大ぶりのイチゴを手渡してくれました。普段食べているブランドイチゴほど甘くはないけど、適度な酸味があっておいしい。なにせ摘みたてだし。「どぉ、あんまりおいしくないでしょ?」と、お母さん。いや、おいしいですよと言うと、「お世辞なんていいから」と、とてもあっけらかんとした方でした。

夏イチゴ05.jpg夏イチゴ04.jpg 夏イチゴの場合、ケーキ用などが主な用途のため、摘み取ってから出荷し、ケーキ店などに届けられます。ケーキになって客の手元に渡るときに真っ赤であればいいので、そのために早採りするのだそうです。だから逆に、こうした完熟したものは、出荷できないのだとか。摘むときに見過ごすことがあるので、食べさせてもらったイチゴのように真っ赤に熟したものもあるというわけです。

夏イチゴ02.jpg夏イチゴ03.jpg ご夫婦で摘み取りをおこなっていた別の畑で、「もう少し早かったら、イチゴの花見ができたのにねぇ」と奥さん。イチゴの花見? どんな感じなんだろう。ぜひ見たいと思い、翌年、今度は少し早めに訪ねてみました。畑ではその言葉通り、可憐なイチゴの花が見事に咲き誇っています。イチゴの花は白で、花びらは5枚。花の中心に、おしべに囲まれて多数のめしべが集まっています。爽やかな朝の空気とともに味わえるイチゴの花見。早起きして畑仕事に精を出すイチゴ農家の特権です。

撮影/'00.6.22'01.6.3

banner.blog.with2.net.jpeg

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

夏ミカントチノキ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。