SSブログ

ソバ(2) [ハチミツの花]

<長野県長野市>ソバ(2)01.jpg

ソバ(2)05.jpg

 ひとくちにそばといっても実に多彩。一口ほどの量ごとに束ねた「ぼっち盛」という独特の盛り方で出てくる戸隠のそばは、日本三大そばの一つに数えられます。繊細でコシがあり、とてもおいしい。好きな人が多いこのソバの花から採った、ソバのハチミツがあるのをご存知でしょうか。「えッ、これがハチミツ?」と、思わず言葉に出してしまいそうなほど、変わったハチミツです。まず、色が真っ黒。味も渋味があり、お世辞にもおいしいとは言えません。他のハチミツに比べて鉄分、カリウム、ポリフェノールの一つであるルチンが豊富に含まれるためです。健康維持には有効なハチミツですが、日本では大半が脱色脱臭して加工用にまわされているそうです。フランスではこのソバミツが人気で、高級品として扱われているとか。ところ変われば、ですね。

ソバ(2)02.jpg 白い小さな花が密集して咲くソバの花は、雌しべが雄しべより長い「長花柱花」と、その逆の「短花柱花」の2つのタイプがあります。ミツバチが長花柱花に行くと頭に花粉が付き、短花柱花に行くと胸に花粉が付く。つまり、ミツバチがミツを求めてソバの花を訪ねまわることで、うまく受粉が行われるわけです。ソバの戦略が、見事に成功しています。

ソバ(2)03.jpg ソバの花は、朝7時頃から開き始め、11時頃にはだんだん花を閉じていきます。戸隠は昼夜の気温差が大きく、霧が発生しやすい地域。隣の信州新町では晴れていても、山道を上って戸隠に近づくにつれて霧や雲が太陽を隠してしまいます。ですが、この日はいい天気になりました。朝早く着いたせいか、ソバの花が朝露にぬれています。花に近づいてみても、ミツバチの姿はありません。代わりに、いろんな虫たちがソバ畑を訪れています。ソバは成長が早く雑草が生えません。タデ科で虫の被害が少ないことから、農薬を必要としないからでしょうか。

ソバ(2)04.jpg 小一時間ほどぶらぶらしていると、ブーンというミツバチの羽音が聞こえてきました。太陽もだいぶ高くなり、気温も上がってきて、ようやく数匹のミツバチを見かけるようになりました。これだけの広さのソバ畑なら、もっとミツバチがいてもいいという気がしますが、ソバ畑はかなりの広さがあるので、見かけた以上に多くのミツバチが飛びまわっているのかもしれません。クセのあるソバハチミツの販売には工夫がいるかもしれませんが、全国的にソバ畑は増えているそうなので、ミツ源としても希望が持てそうです。

撮影/'08.9.17

banner.blog.with2.net.jpeg

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

クロッカスキュウリ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。