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和ガラシ [作物の花]

<山形県鶴岡市>no-title 「カラシを練るときはぬるま湯で」。飲食店でアルバイトをした時に教わりました。ぬるま湯で練ると、酵素反応が促進され、カラシが早く辛くなるというのです。しかし、あのツーンと鼻にくるのがダメで、もっぱら手をめいっぱい伸ばして器を顔から遠ざけ、顔をそむけながら練っていました。みんなの呆れたような視線を浴びながら…。

和ガラシ03.jpg カラシを栽培しているところがないか探していたら、雑誌に和ガラシの種子の収穫の様子が載っていました。場所は月山の麓、山形県鶴岡市羽黒町。「月山の自然を舞台に、何よりも安全な食べ物を作り続けたい」と、有機栽培を志す近在の農家が共同で拓いた農場の和ガラシの畑です。連作障害を避けるための輪作作物として植え、農作業のできない冬に、特産の民田ナスのカラシ漬けをつくるのです。

和ガラシ02.jpg 農場の代表の方に連絡を取り、和ガラシは花を咲かせるのか訊ねると、黄色の菜の花が咲くといいます。なるほど、カラシ菜ということか。花どきの畑を見せていただく許可をもらい、花の咲く時期と畑の場所を教えていただいて、出かけてみました。場所はすぐにわかったのですが、この日はあいにくの天気。カラシ菜の花は咲いていましたが、濃い霧に包まれ、周囲がどんな景色なのかわかりません。残念だけど、自然のことだから仕方ない。このまま帰るのもしゃくです。せっかく来たのだからと、農場の事務所へ。突然にもかかわらず、代表の方がお相手してくれました。カラシ菜の畑から月山が見えるか訊ねると、「月山ねぇ、農家は下しか見ないから」と、苦笑。「くっきりと見えるのは年にそうないんじゃないかな」といいます。

和ガラシ04.jpg和ガラシ05.jpg ならばと、次の日にもう一度、カラシ菜の畑を訪ねてみました。前日、霧で周囲の景色が何もわからなかったのが嘘のように、朝からすっきりと晴れ渡り、正面に月山の雄大な姿が望めます。振り返ると、うっすらとですが鳥海山の姿も。そして、眼下には鶴岡の街。カラシ菜畑の向こうはアスパラガスの畑で、まだ朝の5時過ぎだというのに、農家の方々が収穫に余念がありません。時折、お母さんたちの笑い声が響いてきます。こんなステキなところで、和ガラシは栽培されていたんですね。和ガラシは、大人の背よりも高く茎を伸ばし、カブやハクサイと同じ黄色い十字花を咲かせます。月山がくっきり見えるなんて滅多にないチャンス。もちろん、月山を入れてカラシ菜の花を写真に収めました。

撮影/'00.6.3

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