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リンゴ(1) [くだものの花]

<長野県松本市・安曇野市>リンゴ(1)01.jpg

リンゴ(1)06.jpg

 かなり前になりますが、ゴールデンウィークを利用して、長野県の安曇野へドライブに出かけました。安曇野という名前の響きに惹かれたのと、たまたま本屋で信州の街道を紹介した本を見つけたからです。その中に、安曇野を貫く「日本アルプスサラダ街道」という道があることを知りました。名前から、野菜の産地を結んだ街道なのだろうと想像はつきましたが、興味が湧き、出かけることにしたのです。

リンゴ(1)02.jpg 安曇野に着いて車を走らせていると、家の脇の果樹畑に白い花と濃紅の蕾をつけた木が何本かありました。この時はまったく花というものに関心がなかったのですが、思わずシャッターを切りました。それがリンゴの花だとわかったのは後になってからです。この体験が、くだものや野菜の花の写真を撮り始めるきっかけともなりました。

リンゴ(1)03.jpg その名の通りくだものや野菜の宝庫である日本アルプスサラダ街道の中でも、リンゴづくりが特に盛んなのが、松本市(旧梓川村)と安曇野市(旧三郷村)です。梓川地区のリンゴ栽培は県内では比較的歴史が浅く、昭和初期には4、5軒の農家が栽培していた程度でしたが、全国に先駆けて接ぎ木による矮化(わいか)栽培技術を開発し、生産が増加しました。三郷地区もまた、果樹の一大産地。標高600700mの栽培に適した気候と立地条件のもとで育てられるリンゴは色つきがよく、果実が引き締まって味も濃い。幹線から外れて農道を行けば、両側は一面リンゴ畑です。

リンゴ(1)04.jpg リンゴの栽培に適した条件は、降雨量が少なく日照時間が長いこと。特に昼と夜の寒暖の差が激しいほど味と色の良いリンゴができます。ほぼ全県でおこなわれている信州リンゴの栽培は、その7割が善光寺平・須坂・中野の3地区に集中しますが、この安曇野、佐久なども主要産地です。

リンゴ(1)05.jpg リンゴは短い枝の先に5〜6個の花芽をつけますが、真ん中が最初に開き、少し遅れて側の花が順に開いていきます。リンゴの受粉にミツバチを貸し出している養蜂家の方から、おもしろい話を聞きました。この最初に咲いた花に、48時間以内に受粉されないと実がならないそうです。花を見るなら満開より少し前が見頃。紅色のつぼみも愛らしく、このつぼみが残っている方がきれいです。青い空と白いリンゴの花とのコントラストが心地好い安曇野の春。観光客もリンゴの花には興味がないのか、幹線を逸れれば観光地とは思えないような静けさです。日本アルプスサラダ街道、好きな道です。


撮影/'97.5.4

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