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ヒメサユリ [山で出逢った花]

<新潟県関川村>ヒメサユリ01.jpg

ヒメサユリ02.jpg ヒメサユリ(姫早百合)──あまり、なじみがない花かもしれません。というのも、ヒメサユリは東北南部の山形、福島と新潟の3県が接する朝日・飯豊山系、吾妻山系、守門浅草岳にしか自生分布していない希少な植物。日本特産のユリで、野生ユリの中では

最も早く咲きます。新潟県三条市に「ヒメサユリの小径」という群生地があり、かなり前に一度、訪ねたことがあります。

 先日、このヒメサユリに、思いがけず再会しました。新潟県関川村にある光兎山は、高さ966.3と低い山ながら、歩く距離が長く、後半に急登やロープ場などが続く体力のいる山です。光兎山の名は、中腹に白いウサギの雪形が現れることから。古くから羽黒山伏の修験の山だったと伝えられており、昭和24年まで女人禁制だったそうです。前日まで別の山に登るつもりでいたのですが、以前、山で出会ったお母さんが「光兎山に登ったけど、よかった」と話していたのを思い出し、予定を急遽変更して向かうことにしました。

ヒメサユリ05.jpgヒメサユリ03.jpg 登山口近くに6台ほどの駐車スペースがあるものの、8時に着いた時はすでにいっぱい。路肩に留めて登り始めました。一人だとどうしてもペースが速くなりがちですが、この日もやはりオーバーペース。前を行く熟年4人連れに追いつくと、最後尾の人が「はーい、急行が通りますよー」と道を譲ってくれました。前半は割と緩やかだったものの、後半は雷峰のアップダウンと頂上直下の急登が足に応えます。ヒメサユリに出逢ったのはそんな時でした。

 登山道の傍に、勇気づけてくれるように点々と咲いています。茎の高さ4060cm、漏斗型の花を茎頂に1〜3個ほど、横向き〜やや下向きに付けます。花色は淡いピンクで、芳香があります。清楚な姿に似合わず、岩場の厳しい条件下でたくましく根付くヒメサユリ。ヤマツツジの濃いオレンジも、折れそうな心を励ましてくれます。

ヒメサユリ04.jpg 頂上手前の急登でへばっていると、先ほどの道を譲ってくれた4人にあっさり先を行かれてしまいました。やはり、多少ゆっくりでも、自分のペースで登るのが一番なんですね。頂上からの眺望は抜群でしたが、下りもアップダウンが足に応え、足中の筋肉がギブアップ寸前。やっとの思いで下りてきました。「こんな山、もういい」と思いましたが、数日するともう一度登ってみたいと思うから、山って不思議です。ヒメサユリにも、今度は余裕を持って逢いたいものです。


撮影/’16.6.4

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