SSブログ

プラム [くだものの花]

<山形県中山町>
プラム01.jpgプラム03.jpg

 スモモも桃も桃のうち。早口言葉でおなじみのスモモ、今は「プラム」といった方が通りがいいでしょうか。大石早生やソルダム、太陽、秋姫などの品種があります。このプラムの花はというと、葉に先立って、花径15mmほどの白い5弁の花を枝いっぱいに咲かせます。花が満開のプラム畑は、雪をまとったようにきれいです。

プラム04.jpg

 このプラムの、東北一の生産量を誇るのが、最上川沿いに広がる中山町。サクランボやリンゴ、ラ・フランス、ブドウなどを栽培するフルーツ王国です。町の東側は最上川と須川に挟まれた肥沃な水田地帯で、西側の丘陵地で果樹栽培が盛んにおこなわれています。余談ですが、山形県の秋の風物詩として知られる「芋煮会」は、ここ中山町が発祥の地だとか。元禄時代、当時盛んだった最上川舟運の船頭たちが、河畔で鍋に芋を煮て食べたのがその始まりといわれています。

プラム05.jpg

 お隣の山辺町との境、山への坂道を上っていくと、花が満開のスモモ畑が目に飛び込んできました。山全体がスモモの白い花で満開といった感じです。農作業用の道でしょうか、軽トラがやっと走れるような小道をいくと、スモモの白い花の向こうに街並み、遠くには春霞に煙る山並みがうっすらと望めます。同じ時期にプラムと同じような白い花を咲かせるサクランボも、この辺りでは当り前のように栽培されており、最初はその区別がつきませんでした。後で調べてみると、プラムもサクランボも、バラ科サクラ属の落葉木。似ていて当然です。プラムの方が、花が少し小ぶりでしょうか。

プラム02.jpg

 スモモ畑で作業をしていたご夫婦がいたので、了解をいただいて、畑に入らせていただいて写真を撮らせてもらいました。枝を大きく広げた花満開のプラムの木を下から見上げると、空の青さと花の白のコントラストがとてもきれいです。中国では、プラムは春の花として、桃とともに古くから愛されてきたといいます。「春だねぇ」。空気のやわらかなトーンに、ふとそんな言葉が口をついて出ました。

 6月に入って果実の時期になると、中山町のプラムが近所のスーパーにも並びます。最初が「大石早生」、続いて果肉が真っ赤な「ソルダム」、秋に近づくと「秋姫」。酸桃(スモモ)と名づけられたのが嘘のように甘く、適度な酸味も残っていておいしい。もしかしたらこのプラムは、撮影させてもらった木の果実かもしれないと考えると、なんだか余計においしく感じます。ようこそ、わが家へ。

撮影/'97.4.26

banner.blog.with2.net.jpeg


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

キャベツラベンダー ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。