アーモンド [くだものの花]
<静岡県浜松市>
アーモンドを一日25粒食べて体質改善を図る、「ナッツ健康法」というものがあるとか。「アーモンド効果」という飲料のCMもよく見ますし、アーモンドが今、注目を集めているようです。南アジアから西アジアが原産地のアーモンドには、食用の甘仁種と薬用の苦仁種があり、地中海沿岸とアメリカ・カリフォルニアで栽培が盛んです。
チョコレートや洋菓子などでおなじみのアーモンドですが、どんな花を咲かせるのか知っている人は少ないかもしれません。アーモンドは乾燥に強く、雨が少ない温暖な気候を好むため、多湿な日本ではあまり栽培されていないからでしょう。明治初年に栽培品種が導入されましたが、普及はしませんでした。9月頃に実が熟し、果肉はモモと違って硬いが熟すと2つに割れ、核が落ちやすくなります。この核の中の仁(種子の種皮を除いた部分)が、私たちが食用にしているアーモンドです。 日本ではまったく栽培していないのか調べてみると、浜松市のフルーツパークで600本ほどが栽培されているとわかり、さっそく出かけてみました。「はままつフルーツパーク時之栖」は、東京ドーム9個分の敷地に、フルーツ狩りが楽しめるイチゴやサクランボ、モモ、ブドウなど15種のくだもののほか、さまざまな果樹を栽培している農業公園。こうした農業公園って、ありそうであまり見かけませんね。開園前かなり早い時間に到着。開園時間を待つのももどかしい。ネットで開花は確認していましたが、どれくらいの咲き具合なのか、どんな花なのか。気持ちが逸ります。ようやく開園時間となり、入園券を買って入場口を進むと、アーモンドの苗木をプレゼントしていました。案内板に従って、期待に胸を躍らせながら園内を奥へと進むと、「アーモンド園」のプレート。「あった。ん、でもこれってモモ!?」。満開のピンクの花は、まさにモモの花そのものです。しかし、プレートには確かに「アーモンド」と書かれていて、間違いないようです。
モモの花と見間違うのもそのはず。アーモンドはモモと近縁で、よく似た花が咲きます。少し、モモの花よりも大振りで、色も鮮やかなような気がします。アーモンドは新葉が出る前に、花径4cmほどの花びら5枚の花を咲かせます。まとまって咲いていると、やはり美しい。ベンチなども置かれていて、ゆっくり花を眺めることができます。サクラならぬ、アーモンドの花見というのも悪くないですね。
コメント 0