ヘチマ [作物の花]
富山県射水市に「ヘチマ産業」という会社があります。町おこしでヘチマ栽培に取り組み、生産者たちで立ち上げた会社です。ヘチマ化粧水を始め、ヘチマたわしなど、さまざまな商品を開発し、販売しています。ヘチマの花を見たいと思い、代表の瀧田さんに連絡を取り、畑を見せていただくことにしました。射水市の旧大島町は富山市の西。瀧田さんは外出中でしたが、会社の方に了解を得て畑を見学。ヘチマ畑は会社からほど近い、住宅地に隣接した場所にありました。棚には大きなヘチマが鈴なりにぶら下がっていて、花と実を同時に見ることができます。この日は雲が広がるパッとしない天気でしたが、かえってヘチマの黄色の花が目立ちます。
ヘチマはウリ科の一年草で、熱帯アジアが原産。日本には江戸時代初めに渡来し、広く栽培されています。夏から秋にかけて直径5〜10cmの黄色の花を咲かせ、実は熟すと強い網状繊維が発達します。一日に20〜30cmも蔓を伸ばす時期があり、油断するととんでもないところに絡み付いて、はぎ取るのに苦労するそうです。棚で栽培されていたのは、たわしをつくるためのヘチマでした。
ヘチマ棚の隣には、地面に直に蔓を這わせた畑がありました。ここも、花が満開です。緑色の葉の中に黄色の花が模様のように咲き、目を楽しませてくれます。作業をしている方がいたので訊ねてみると、ここはヘチマ水を採る畑なのだとか。ヘチマの茎を切り、容器に差し込んでおくと液がたまるそうです。仲秋の名月の頃が、一番良い水が採れるとのこと。江戸時代、ヘチマ水は「美人水」と呼ばれ、美顔化粧水として親しまれたそうです。化学的につくられた製品が多い中、最近また、こうした自然素材が見直されているのはうれしいことです。
撮影/'03.8.11イネ [作物の花]
最近は、山形の「つや姫」や北海道の「ゆめぴりか」など、各県のブランド米が評判ですが、中でも人気が高いのが「コシヒカリ」です。全国各地でつくられていますが、新潟県産、中でも魚沼産コシヒカリは別格として扱われています。しかし、誕生当初は病気に弱く、すぐに倒れてしまうため、農家からは敬遠されました。そうした中、熱心に栽培に取り組んだのが、現在の南魚沼市六日町の農家の人たち。南魚沼のがんばりがなかったら、コシヒカリは品種登録されずに、歴史の中に埋もれてしまったかもしれません。
南魚沼市六日町に「魚沼コシヒカリ発祥の碑」があるというので探したのですが、教えてもらった道がちょうど工事中で、回り道をしたらわからなくなってしまいました。右往左往して出たのが、清流魚野川が横を流れる田んぼ。朝のやわらかな日差しを浴びて輝く緑の田んぼは、ちょうど開花を迎えていました。
田んぼはどこでも見られますが、イネの花を見たことがある人は、あまりいないかもしれませんね。イネの花は天気のいい日、午前10時頃に一斉に咲きます。茎の先から穂が出ると開花が始まり、一つの穂が4〜7日かかって開花して結実します。花びらはありませんが6本の雄しべがあり、花粉がある葯は白色。開花後は約35〜40日で成熟し、収穫できるようになります。
ふと思い立って、高い位置から田園風景を見ようと、スキー場のゲレンデに上ってみました。魚沼の山々、魚野川、高速道路、民家、そして緑から黄金色に変わりつつある田んぼが一望できます。見なれているせいもあるけれど、やはり田んぼの風景が一番落ち着きます。さて、お腹も空いたし、昼ごはんでも食べに行くとしますか。
撮影/'00.8.15ブドウ [くだものの花]
丘から望むと見渡す限りブドウ畑が続き、視界の両端は山が迫って、奥には甲府盆地が広がります。甲府盆地の東端、日川の扇状地を中心にブドウ畑が広がる甲州市勝沼は、ブドウ、ワインの生産量日本一の町。ブドウは、世界で最も多く栽培されている果実ですが、その80%はワインに加工されているそうです。日本でのブドウ栽培は、718(養老2)年に奈良時代の高僧行基が中国から持ち帰り、勝沼で栽培したのが始まりといわれています。勝沼はまた在来種である甲州ブドウの発祥地であり、甲州街道の宿場として栄えた江戸時代には、すでにブドウの名産地でした。
勝沼は耕地の99.8%が果樹園、そのうち80%がブドウ園だとか。130軒ほどある勝沼のブドウ園では巨峰、甲州、甲斐路、デラウエア、ネオマスカットなど、30種ほどが栽培されています。地域全体が扇状地で、日当りの良い南西面に3度から5度の傾斜が広がります。気象的にも最高気温39℃、最低気温マイナス13℃、年間の平均気温13.6℃と、典型的な内陸性気候です。春に多少の降雨があり、開花時期は高温、乾燥。成核期に雨が降り、着色から落葉の期間まで晴天に恵まれ、秋は吹きおろす冷たい風によってブドウに着色と味覚が加えられるのだとか。
この勝沼のシンボルとなっているのが、小高い丘のてっぺんにある町営「ぶどうの丘」。ここからは一面に広がるブドウ畑が望め、家以外はすべてブドウ畑じゃないかと思えるほど。甲府盆地の向こうに南アルプスの山並みが望めるはずですが、あいにく水蒸気で遠景がかすんで見えません。
「ブドウは花なんて咲くの?」という人がいましたが、花が咲かなければ実は結びません。考えれば当然のことですが、バラのような華やかな花びらが無く、雌しべと雄しべのみで、枝の一部に円錐花序につきます。だから花という感じがしないのでしょう。ブドウの場合、花を愛でるというより、季節ごとに彩りを変えるブドウ畑の風景を楽しむのがよさそう。ブドウは秋に紅葉し、これがなかなか美しい。ブドウ・ワイン尽くしの旅というのも、いいかもしれませんね。
アマランサス [作物の花]
インターネットで検索してみると、お隣の長野県小川村でも栽培していることがわかりました。村おこし事業として、アマランサス栽培に力を入れているそうです。岩手よりも長野の方が近いし、しかも小川村は一度「おやき」の取材で訪れたことがあるので知っています。小川村は、長野市から車で30分ほどの、北アルプスを背に広がる山の幸、野の幸に恵まれたのどかな農村。今では長野の名物として知られているおやきですが、小川村では消えかけていた村の食文化にもう一度光を当てようと、仲間たちでおやきの加工販売を手がける事業を起こしたのです。小川村に、決定!
オリンピック道路から逸れて坂道を上り始めると、さっそく赤いものが見えてきました。そう広くはないけど、アマランサスの畑です。辺りを散策してみると、ぽつんぽつんとアマランサスの畑が点在しています。炎のように赤い花は、のどかな山間の村にはいささか不似合いな気もしますが、南米ペルー原産ということを考えればそれも納得です。
アマランサスはヒユ科ヒユ属の植物の総称で、花を楽しむ観賞用や種子を穀物として食べるために栽培されています。日本へは江戸時代頃に観賞用として伝わりました。種子は栄養価が高く、スーパーグレイン(驚異の穀物)とも呼ばれています。草丈が高く、細長い花穂に多数の赤い小花をつけ、次々と途切れることなく咲かせます。観賞用として栽培されるのもわかりますね。花は大きな花穂が垂れ下がって咲く種類と、花穂が直立する種類があるようです。小川村で見たのは、直立する種類でした。知らない野菜や穀物って、まだまだありそうです。
撮影/'09.9.5ナス [野菜の花]
全国に約170種類以上あるといわれるナスですが、新潟にも地域ブランドがいくつかあります。新潟市北区のやきナス、新潟市西蒲区の越後白ナス、新潟南区のえんぴすナス、新発田の久保ナス、南魚沼の巾着ナス、糸魚川の越の丸ナスなど、ホントにさまざまな種類があります。初夏から晩秋にかけて収穫されるナスは、露地栽培が多いそうです。というのも、ナスの皮のツヤのある黒紫色はアントシアニンという色素によるもので、ある波長の紫外線に当たることで形成されます。そのため、日差しをたっぷり当てて栽培しなければならないのだそうです。
長岡市小国の黒十全ナス「八石ナス」もその一つ。このナスは、八石山麓の畑で栽培され、色ツヤと甘さ、歯ざわりの良さが特徴で、汁気が多く、皮がやわらかいので浅漬けに向いています。小国町に近づくと濃い霧が辺りを包み始めました。公園の駐車場に車を留め、しばらくボーッと考え事。こんな時間もいいものです。1時間ほどして霧が晴れ始めたので、ナス畑を探すことに。幹線から逸れて小道を奥へと入っていくと、さっそくナス畑を発見。そう広い畑ではないけど、花が咲いています。下の方には実も。巾着のような形、間違いなく八石ナスです。
ナスは薄紫色の花を下向きに咲かせます。しかも、葉の陰に隠れるように咲くので、あまり目に付きません。けれど、5本の鮮やかな黄色の葯と薄紫の花びらとのコントラストが鮮やかで、なかなか美しい。次々と花が咲いては光沢のある紫紺色の実がなるので、畑では花と実と両方を見ることができます。まだ、生り初めのようで、これからが本格的なシーズンのようです。そういえば、農家のお母さんが「秋のナスもうまいよぉ」と言っていました。秋ナスは嫁に食わすなということわざがあるくらいですからね。ナスの浅漬け、食べたくなってきました。
撮影/'00.7.22
イワカガミ [山で出逢った花]
近くの1000mほどの山によく登るのですが、頂上近くでこのイワカガミをよく見かけます。阿賀野市に、5つの峰を持つことからその名がある「五頭山」があります。田中澄江が著した「花の百名山」にも選ばれ、代表的な花として挙げられているのがオオイワカガミ。この五頭山には何度か登っているのですが、今までイワカガミが咲いているところに遭遇したことはありませんでした。今年、隣にそびえる菱ヶ岳に、例年だとヒメシャガが咲く時期ということで登ることにしました。しかし、今年は雪解けが早く、花も早かったようです。
せっかくなので、この菱ヶ岳から五頭山へ縦走することに。多少のアップダウンはあるものの、歩きやすい縦走路です。花があまり咲いてないなと思っていると、ついにイワカガミに遭遇。濃いピンクのイワカガミはよく見るのですが、白は初めてだったので写真に撮りました。白いイワカガミも清楚な感じで美しい。
隣町の五泉市に「菅名岳」・「大蔵山」・「鳴沢峰」という3つの山頂をもつ大きな山塊があります。ここにも頂上近くにイワカガミの群生がありました。前を歩いている人が、突然立ち止まってしゃがみ込み、写真を取り始めたので何だろうと思ったら、イワカガミでした。この花は人気がありますね。似たような花で、イワウチワという花にも出逢いました。イワカガミかと思って撮ったのですが、帰ってから家でパソコンに取り込んで確かめると、イワウチワだったのです。イワウチワもイワウメ科ですが、1本の花茎に淡い紅色の花を1輪付けます。名前は、岩場に咲き、葉の形がうちわに似ていることから。もう少し山野草に詳しいと、登山も楽しくなると思うのですが、まだまだ登るのに必死で余裕がないのが現状です。
撮影/'16.5.14・6.11クローバー [ハチミツの花]
北見市を訪れたのは6月29日。クローバーはすでに咲いていましたが、この日の最高気温は13℃ほど。いくら北海道とはいえ、6月末にこの気温は予想外。この寒さではミツバチたちも元気がありません。異常気象と片付けてしまえば簡単ですが、どこかおかしい。翌日、かろうじて正午過ぎに20℃ほどに。前日に訪れた巣箱が置かれた場所を訪ねると、元気にミツバチたちが飛びまわっていてひと安心です。多くはニセアカシアの方に行っているようですが、巣箱の周辺にクローバーが少し群生しているので、ここでミツを集めているのもいます。
クローバーの和名は「ツメクサ」。これは昔、荷物を梱包する際に、緩衝材としてクローバーを詰めていたことから。白い花を咲かせるホワイトクローバーがおなじみですが、少し大柄な赤紫の花を咲かせるレッドクローバーもあります。冷涼で湿潤な気候を好み、30〜50ほどの小花を球形につけるクローバー。そのハチミツは、世界的には最も生産され、親しまれています。ハチミツの風味もよく、マイルドな甘さが特徴です。
北見市の隣の訓子府町と陸別町の境あたりで、まだ刈り取られていない牧草地を発見。背の高い牧草が一面を埋めていますが、赤いレッドクローバーがアクセントのように顔をのぞかせていました。よく見ると、背の低いホワイトクローバーも、背の高い牧草の間に見え隠れしています。しばらく眺めていたら、ミツバチが1匹、レッドクローバーに留りました。人の目線で横から見ていると背の低いクローバーは見つけにくいものの、真上からなら案外簡単に見つけられるのかもしれません。一度刈り取った牧草地では、ホワイトクローバーがいち早く芽を吹いて花を咲かせるので、写真を撮るならそのときがいいかもしれないと、北海道の養蜂家が言っていました。一面クローバーの花が咲いた牧草地、一度見てみたいものです。
撮影/'08.6.29・30
エダマメ [野菜の花]
昔は田んぼの畔に植えられていたエダマメも、最近では畑はもちろん、転作によって田んぼでもつくられています。作業能力に合わせ、数列ずつ植える時期をずらして、順に収穫できるよう工夫しているそうです。近所のエダマメ畑を覗くと、一番成長しているものは青々とした葉が風に揺れ、葉の合間からふくらんだエダマメのサヤが顔を覗かせていました。収穫は、例年8月初めから始まり、9月初めまで続くそうです。植え付けから収穫までの期間、雨が少ない方がいいエダマメができるのだとか。エダマメの花はというと、葉に隠れていてちょっと見ただけではわかりません。葉の隙間から覗き込んでみると、葉の腋に小さな花を咲かせていました。白い花が咲く畑と紫の花が咲く畑がありましたが、これは品種の違いでしょうか。
エダマメは、夏バテを防ぐともいわれています。野菜の中では特別にタンパク質を多く含み、カルシウムやマグネシウム、リン、鉄、銅などの無機質、ビタミンもA、B1、C、葉酸など豊富で、とても優れた野菜といえます。気温が高いと、血中のヘモグロビン含有量が低下するので、タンパク質の補給が必要ですし、また無機質やビタミンは体の代謝をスムーズかつ効率よく調節するのに必須の栄養素です。なので、夏にエダマメを食べるのは、理にかなってるんですね。ビールにエダマメという組み合わせも、胃を始めとした身体に負担をかけない飲み方ということになります。
ところで、エダマメは未熟なうちに収穫した大豆だって、ご存知でしたか? これこそ本当のマメ知識ですね。もっとも今は、エダマメに適した品種が使われているようなので、エダマメをそのまま成熟させて大豆にするということはなさそうです。食べ始めると、口の中で豆の甘みと塩のしょっぱさが広がり、手が止まらなくなるエダマメ。暑い夏は嫌いですが、エダマメがおいしい夏はこの上なく好きです。
撮影/'11.7.16
ベニバナ [作物の花]
負けてくやしい…。この子ども遊びの「はないちもんめ」とは、ベニバナのことだそうです。摘んだベニバナの花びらは水洗いで揉みながら黄色の色素を洗い流した後、日陰で発酵させます。発酵したら花びらを臼に入れてつき、団子状に丸めてから煎餅状に潰します。これを天日干ししたものが「紅餅」です。この紅餅1もめん(約3.75g)には、ベニバナが約300輪必要とされ、とても貴重なものでした。
以前、ベニバナが栽培されている、山形市の高瀬地区を訪ねたことがありました。高瀬はアニメ映画「おもひでぽろぽろ」の舞台にもなったところで、ベニバナを摘みに山形にやってきた主人公を迎えに来た青年が、ベニバナについて「名前ばっかり有名でね。とうの昔に廃れた特産品ですから」と話すシーンがありました。昔を知っている人からすると、栽培面積はぐっと減っているのでしょう。かつて置賜領内の半分以上を生産する、領内最大の生産地だったという白鷹町を訪ねてみました。白鷹町ではベニバナを復活させようと、1994年に8名の有志で「白鷹紅の花を咲かせる会」を発足。今では栽培面積が約10倍まで拡大しているそうです。ベニバナはキク科で、7月になるとアザミによく似た花を咲かせます。ベニバナにはトゲがあるため、露にぬれてトゲが柔らかくなる早朝に摘むと聞いていたので、朝早く出かけました。白鷹町に着いてすぐに、地元のお母さんが花を摘んでいる畑を発見。声をかけて畑に入らせてもらいました。畝を歩くたびにジーンズの厚い生地越しでも、チクチクとトゲが当たってきます。なるほど、ベニバナを摘むのは大変です。ベニバナの花色は紅(ベニ)ではなく、オレンジ色に近い黄色。花のてっぺんに一点紅が差したときが摘み頃とか。次々と咲くから、毎朝摘まなければならないそうです。
少し高台に登った場所にあった畑では、お母さんが一人で黙々とベニバナを摘んでいました。眼下には街が望め、奥には山並みが連なります。その後、何カ所か畑を見つけましたが、時間が経過して遅くなったためか、畑で花を摘んでいる人は誰も見かけませんでした。やはり、朝早くが勝負のようです。以前、ベニバナで染めた着物を見たことがあるのですが、自然の色合いというか、やわらかな淡い紅色がとても美しかったのを覚えています。機会があれば、紅餅をつくる様子も見てみたいですね。
撮影/'12.7.21
モモ(2) [くだものの花]
福島市の隣、伊達市もモモの産地。平坦で肥沃な土地に広いモモ畑が広がります。伊達市で栽培されている品種は、白鳳、あかつき、川中島白桃、ゆうぞらなど。伊達市一帯は、かつて阿武隈川が氾濫を繰り返したため、肥沃な川砂が堆積し、おいしいくだものをつくるのに適した土地で、モモの他にもサクランボやリンゴ、洋梨にブドウ、イチゴ、キウイなどが栽培されています。
畑をまわっていると、農作業を始めたおじさんに出会いました。「新潟に視察で行ったことがあるよ」など、しばし世間話。この辺は「あかつき」という品種が主力だそうです。「愛宕神社の展望台から見る風景もなかなかいいよ」と教えられ、上ってみると、おじさんの言う通り、見晴らしが抜群。阿武隈川、福島市の街並み、新幹線の高架、遠くには盆地を取り囲む山々もうっすらと望めます。先ほど歩き回っていたモモ畑も一望できました。
おじさんが視察で行ったという新潟市南区も、モモの産地。花が満開の時期に訪れると、頼もしい助っ人としてミツバチたちが大活躍。花から花へと飛び回り、確実に授粉していきます。ミツバチを使うことで花粉交配がスムーズにいき、結果しなかったり形が悪くなったりすることが少なくなります。現在、100を超える野菜やくだものが、ミツバチを利用したポリネーション(花粉交配)を導入しているといわれています。ミツバチによるポリネーションの貢献度は、金額に換算すると全世界で約24兆円にもなると、フランス国立農業研究所がはじき出しました。日本での数値は出ていないようですが、かなりの貢献度になるはず。農作物の安定供給にはミツバチの力が欠かせないんですね。
撮影/'98.4.20